おしえてムーラン

Withコロナの中での生活・仕事 ・消費行動の変化

新型コロナウイルスワクチンを8月に1回目、そして、9月に2回目の接種を受け、微熱がある中でのコラム執筆となっています。2020年初頭から今に至るまで、私たちの生活はいままで当たり前だったことが当たり前ではなくなりましたが、その中でもテクノロジーの進化など含めて、急速に使われるものも増えてきたと思います。


例えば、オンラインでの会議、面談、打ち合わせなど。私の場合ですと、仙台にて2ヶ月に1度会議がある場合には、朝早くに出発し会議に出席、その日夕方以降に戻ってくる日帰りがメインでした。2時間の会議に、新幹線の往復で3~4時間と、ほぼ1日がなくなってしまう計算ですが、会議をオンラインで行うことができるようになってからは、午後の時間を有意義に利用できるようになるなど、時間価値がより高まっているような気がしています。もちろん、実際に人に会って対面で話をする、という基本原則は変わることがないと思いますが…


人の消費行動にも変化があらわれています。『家計調査報告(家計収支編)、2020年(令和2年)平均結果の概要』を参考に、新型コロナウイルス感染症による家計への影響(二人以上の世帯)を見てみます。外出自粛、在宅勤務、店舗の営業時間短縮などにより、食事代、交通費、旅行関係費などが大きく減り、家の中でより良く過ごすための食材、家電への支出が増加、感染予防のための衛生用品への支出が増えました。外出する機会が減ったことや、休業要請などの影響で、洋服など半耐久財と呼ばれるものも大きく減少しています。2020年の4月で見てみますと、洋服類、シャツ・セーター類、履物類などは対前年同期比-58%~-68%、教養娯楽サービス(宿泊料・旅行費・映画・遊園地代など)、外食、交通費なども前年同期比で-53%~-73%と大幅減となり、それぞれの産業に大打撃を与えていたことがよくわかります。


4月、5月には消費が大きく落ち込んでいましたが、一人一律10万円の「特別定額給付金」の支給があり、6月に消費は急回復しています。仕事などを失ってしまった方、売り上げが落ちてしまった自営業者などは、給付金がありがたかったのではないかと思います。生活のために給付金を充てた世帯もあるでしょうし、緊急でお金に困っていなかった世帯では外出自粛などの影響もあり、家庭用耐久財、教養娯楽用耐久財などのいわゆる、テレビ・電気洗濯機・冷蔵庫・炊飯器・電気掃除機など、家の中でより良く過ごすための購入に充てられたという結果になっているようです。


その他、特徴のある品目で見てみますと、食料では、パスタ・即席麵・チューハイなどの購入が伸びた一方、外での食事代・飲酒代が大幅減となりました。仕事関係の方や友人などと会食をする機会が減り、家族と一緒にご飯を共にする時間がより増えました。また、リモートワーク含め出歩かなくなったことによる、鉄道運賃、バス・タクシー代、航空運賃、有料道路料が大幅減となり、家の中で仕事をするためのパソコン、巣ごもりのためのゲーム機・ゲームソフト類などの大幅増など、人々の行動の変化が良くわかる結果となりました。


消費行動の変化を見てきましたが、現状は飲食店関係含め、そこに付随する産業が大きく影響を受けています。コロナワクチンの接種率が改善していく中で、私たちにできる感染予防をしながらも、少しずつ日常を取り戻していくことも大切ではないかと思います。医療従事者の方々に感謝をしながら、2年前の生活に戻れる日が一刻も早くきてくれることを望んでいます。

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