おしえてムーラン

住宅購入時に売却のことまで考えていますか?

皆さんが『住宅の購入』を考える際、重視するのは何ですか?「通勤に便利」「好きな街だから」など、様々な点がおありだと思います。では『住宅の資産価値』を考えた際、重視するのは何でしょうか?ここで以前より言われている“2025年問題” について少し触れてみたいと思います。団塊の世代が75歳を超えて後期高齢者になるのが2025年。その際に何が起こるのか。まずは医療・介護費用の更なる増大。そして住宅関連でいうと、住宅のストック数は足りてはいるが、必要な共同住宅の数が不足する問題が起こるということです。なぜなら医療・介護のサービスを受けることができる高齢者向けマンションのような共同住宅のニーズが高まることが予想されるためです。現在国では「施設から在宅へ」のスローガンのもとで動いています。ですが現況はと言えば、例えば特別養護老人ホームや老人保健施設のような、費用の割安な公的施設に入居したくても順番待ちであったり、民間の有料老人ホームに入居しようにも、毎月の居住費や、場合によっては入居一時金などが嵩む場合もあり、簡単には入居できない状況です。さらには肺炎・脳梗塞・骨折などで入院され、予後が思わしくない場合は、結局亡くなるまで施設代わりに病院を利用しなければならない方も多く見受けられます。

だからといって資金を投じて自宅をリフォームし、自宅介護をすることを考えた場合、そのリフォーム内容が自立を促せるようなものでなければ意味がありません。しかも病院や商業施設から離れている郊外の戸建ての家では、仮に症状が悪化した場合、寝たきりになる可能性が高くなりがちです。では、郊外の住み慣れた家を売却し、緩和ケアなどのサービスが整った共同住宅へすぐに住み替えすることができるのかといえば、答えは否です。

中古住宅は最終的に価値のほとんどが土地の評価額となります。土地の評価額の算定は主に路線価を利用しますが、一般的に郊外に行くほど路線価は低くなりがちです。そのため、いざ自宅を売却して換金しようにも、住み替えるために必要な額に届かない場合もありえます。自立を促す自宅リフォームもできず、かといって自宅を売却して住み替えのできない状況の方が、2025年には今より更に増えるであろうことが想像できるわけです。住宅購入のポイントとしては「立地条件の良さ」「予算」「間取りや広さ」があります。間取りや広さは、その家に住む方の人数が決め手となったり、予算については住宅を購入される方の収入によって左右されることでしょう。では「立地条件の良さ」はどうでしょうか?冒頭で書いたように、「昔からその町に住んでいるから」など、(私も含めて)どちらかといえば嗜好性の強い理由を重視される方もいらっしゃるかと思います。ですが、立地条件を考える際には、駅・病院・商業施設などが自宅近くにあるような “資産性の高い土地に建っている家かどうか”が、本当は一番重要なのです。

国や自治体でできることには限りがあります。地域全体で子供や高齢者を見守るなど、そこに住む住民がお互いに助け合うような相互扶助のスタイルが確立されている…そんな街が、今後の資産性の高い土地を形成していくのかなと、私は考えています。

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