おしえてムーラン

去り際の身支度と相続登記と私

改正相続法7月施行分のおさらい

先日、久しぶりに新町へ雨傘を買いに出かけました。結局気に入ったものがなく、買わずじまいで店を出たんですがね。帰り際、ご近所にあるお気に入りのケーキショップへ。いつもアイドルタイムを狙って立ち寄るので、お客様もある程度退けてて店内は静か。このケーキショップに来店するお客様は、どちらかというと「ご婦人」が多い気がします。私が通された席も、そんなご婦人二人組の隣。読書しながらオーダーしたメニューが来るのを待つのですが、お隣の会話が嫌でも耳に入ってきて。どうやら「相続」いや、「争族」の話題。そういえば、すでに一部施行済みの規定もありますが、さらに7月1日より改正相続法がいくつか施行されました。7月からはご婦人たちの話の中にも出ていた「遺留分」についても見直しがされており、遺留分に満たない分については現金で精算するよう請求できるようになったとのこと。ちなみに、遺産が不動産しかなく、現金をすぐに用意できないような場合は、裁判所の判断で支払期限を延長できるそうです。また、従来法定相続人に限定されていた「寄与分」がたとえば、義父や義母を介護していた「嫁」にも認められる特別寄与料も新設されています。上記のほかにも・被相続人の生前の入院費用、葬儀代などの費用の支払いのために被相続人の預金口座から一定額を引き出すことのできる「仮払い制度の新設(要件あり)」・自宅を配偶者に生前贈与していた場合、婚姻期間が20年以上あればその分は相続時の遺産分割の計算から外す、などの規定が新設されました。(なお、来年4月以降も新設規定が施行されることになっています。)

相続登記、とっても大事です

7月の中旬、日経新聞に「去り際の身支度」というタイトルでコラムが組まれていたのを興味深く読みました。もはや他人事ではいられないので(笑)。「終活」という言葉があるけれど、個人的にはこちらのほうが言い回しは好みかな。その「身支度」の中で忘れてはならないのが「相続登記」。相続登記が未了のまま放置されるケースが多くなっており、空き家問題をはじめとして様々な社会問題の要因となっている可能性があるとのことで、数年前から法務局の登記官自ら講師役を務め、相続登記の大切さを説いていらっしゃいます。(詳しくは、法務省のホームページ「法定相続情報証明制度」をご覧ください。)なぜ、この登記が大切なのか。名義が被相続人のままだと・不動産を売却したくても契約できないし、担保に提供することもできない・相続人の数がどんどん増える などのデメリットがあります。ここにあげたデメリットはほんの一部。上記の例で言えば…相続登記をしていないということは、まだその不動産は被相続人(故人)名義のままになっているわけで、その状態で売却しようとしたとき、名義人の押印欄には誰がハンコを押すのですか?視点を変えれば、自身が不動産を担保に金融機関から融資を受けたくても名義人でない以上、担保の提供もできないということも言えるわけです。相続登記は簡単に数日で完了するものではないですし、税金やメンテナンスの義務を負いたくないという理由で登記しない方もいるようです。でも、人の心のタイミングや不動産価格の相場等、変化するのも事実です。放っておいて他のトラブルが発生する前に、早めの手続きをお勧めします。

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