おしえてムーラン

セカンドライフを見据えた、投資信託の 「定期売却サービス」 とは?

人生100年時代を迎えつつある今、健康に長生きするのはもちろんですが、『お金にも長生きしてもらう』ことの必要性、つまりは『資産寿命をいかに伸ばしていくか』にも目を向けていかなくてはいけません。つみたてNISAやiDeCoの制度が少しずつ普及しており、私のお客様でも、資産形成について研究し、より信託報酬の安いインデックスファンドを毎月積み立ててるなど、投資信託を使いながら賢く資産形成をしている方が増えてきました。つまり、資産形成の「入り口」については、それぞれ学び、始めてきていると思いますが、セカンドライフを見据えての「出口」についての解決策は今まで多くなかったように思います。例えば、65歳までの時期を「資産形成期」としたとするとすれば、公的年金の受給が始まる65歳以降を「資産の活用期+取り崩し期」と言えます。この65歳以降は、お金が必要になった時に、投資信託を解約して手元に現金として戻すことが考えられますが、その他の方法として、2019年12月からスタートした『定期売却サービス』という選択肢が増えました。この定期売却サービスは、保有している投資信託を受け取り方のニーズに合わせて、毎月自動売却していくことができるものです。利用することで、資産をそのまま運用しながら、より計画的な取り崩しをしていくことが可能になり、年金を補完する役割も担うと言えます。運用しながら使うことで、充実したセカンドライフを過ごすための資産寿命を伸ばすことにもつながります。


証券会社などによって少し異なりますが、具体的には、・「定額指定」…毎月売却する金額を指定、指定した金額を毎月受取り(1,000円以上1円単位)・「定率指定」…指定した投資信託の保有口数に対する売却率を指定相当する口数を毎月売却して受取り(1%以上0.1%単位)・「期日指定」…最終受取年月を指定初回売却月から指定年月まで、毎月売却して受取りなどの受け取り方ができるようになります。長期投資の先駆け的存在でもある、セゾン投信のホームページでは、「積立投資シミュレーション」と「取り崩しシミュレーション」があります。その中の『取り崩しシミュレーション』をしてみる場合、・取り崩し始める年齢・取り崩し開始時の金融資産総額・毎月の取り崩し額・想定利回り(年率)を入力することによって、『資産寿命は何年になるのか?』を見える化することができます。こちらで、運用しながら何年にわたって取り崩していけるのかをおおまかに把握することができると思います。


よく資産形成は、登山にも例えられます。また登山は、山に登っている時よりも下山をしている時の方がより注意が必要だとも言われます。エベレスト登頂に成功している三浦雄一郎さんは、下山する時には「次はどこの山に登るのか」を考え、次の目標を考えながら下山することで、より安全に下山できると聞いたことがあります。資産形成も同じで、下山の仕方をより深く考えることが大切なのかもしれません。妻や孫たちと楽しい生活を送る、今まで行ったことのなかった場所へ旅をしてみる、ボランティア活動や慈善活動を含めて、現役時代に培った経験をこれからの人たちに伝えていくなど、新たな挑戦や人生の選択肢を考えてみることが良いと思います。お金は貯めておくだけでなく、使ってこそ初めてその価値が出るものだと考えます。資産形成をしてきたお金を、より充実した生き方や挑戦、豊かな暮らしのために使い、素敵なセカンドライフを送りたいものですね。

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